フィクション・コース 初等科
2008年度フィクション・コース講師プロフィール

 演出・脚本講師

※ 以下の演出・脚本講師のうち、初等科では4名の講師が演出・脚本分野のクラス別授業を担当し、受講生を直接指導します。

● 青山真治 Aoyama Shinji
1964年生まれ。立教大学映画研究会で自主映画を作り始め、助監督・批評を経て、95年にVシネマ『教科書にないッ!』でデビュー。翌96年、初の劇場公開作『Helpless』で一気に注目を集める。その後『チンピラ』『Wild Life』『冷たい血』『シェイディー・グローヴ』などを立て続けに発表。2000年、『EUREKA(ユリイカ)』(カンヌ映画祭国際批評家連盟賞受賞)を監督。同名の小説で第9回三島由紀夫賞を受賞。その後も2001年の『月の砂漠』(コンペ部門)、2005年の『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』(「ある視点」部門)がカンヌ映画祭に出品された。2006年には、映画美学校研究科ゼミ生とのコラボレーションで製作された六時間半のドキュメンタリー作品『AA』が公開され、大きな話題を呼んだ。最近作は『サッド・ヴァケイション』(07)。現在新作を準備中。他に著書として「われ映画を発見せり」(批評集・青土社)、「エンターテインメント!」(小説集・朝日新聞社)などがある。

● 井川耕一郎 Ikawa Koichiro
1962年生まれ。93年からVシネマの脚本を書きはじめる。主な作品に、鎮西尚一のピンク映画『女課長の生下着 あなたを絞りたい』(94)、常本琢招『黒い下着の女教師』(96)、大工原正樹『のぞき屋稼業 恥辱の盗撮』(96)、山岡隆資『痴漢白書10』(98)渡辺護『片目だけの恋』(04)やTVシリーズ「ダムド・ファイル」などがある。監督作品として、2007年に公開され話題を呼んだ『寝耳に水』(00/映画美学校第2期高等科生とのコラボレーション作品:シネマ GO ラウンドの一本)、第8期高等科生とのコラボレーションによる『西みがき』(06)がある。他、編著書として、大和屋竺シナリオ集「荒野のダッチワイフ」(高橋洋、塩田明彦と共同編著)(フィルムアート社)がある。

● 井土紀州 Izuchi Kisyu
1968年生まれ。94年よりピンク映画を出発点としてシナリオを書き始める一方で、学生時代の仲間を中心に映画製作集団スピリチュアル・ムービーズを結成し、インディペンデントで映画を作りつづける。主な脚本作品に瀬々敬久監督『雷魚』(97)『HYSTERIC』(00)『RUSH!』(01)『MOON CHILD』(03)『刺青 堕ちた女郎蜘蛛』(07)、鎌田義孝監督『YUMENO』(05)などがある。監督作品に『百年の絶唱』(98)、日本の戦後左翼史を検証したドキュメンタリー『LEFT ALONE』(05)などがある。また、2007年に公開された『蒼ざめたる馬』『複製の廃墟』『朝日のあたる家』の三部作からなる『ラザロ LAZARUS』は、大きな反響を呼んだ。現在は、謎に満ちた女の数奇な生涯を描いた最新作『愛のように、獣のように(仮題)』を製作中。

● 植岡喜晴 Ueoka Yoshiharu
1954年生まれ。84年にひさうちみちお主演の『夢で逢いましょう』を8ミリで発表。その不思議な魅力を買われて、つみきみほのデビュー作品『精霊のささやき』(87)を手掛ける。その後も『奇術師』(87)『花子さんのこと』(88)などの8ミリ作品を作り続け、並行して『帝都大戦』(89)の脚本を執筆。また、「裸でご免なさい」(91)をはじめテレビドラマ等を演出した。97年には手塚真『白痴』、水谷俊之『団地妻'98・危険なエクスタシー』の脚本に参加している。2000年には映画美学校第2期高等科生と製作したシネマ GO ラウンドの一本『月へ行く』を監督。2006年には研究科生とともに5年がかりで製作した『ルック・オブ・ラブ』が完成し、香港映画祭・全州映画祭などの国際映画祭で上映され話題を呼んだ。他に『ヤクザと地底人間』(06)がある。現在、『ストレート・ノー・チェイサー』を製作中。

● 黒沢清 Kurosawa Kiyoshi
1955年生まれ。ディレクターズ・カンパニーに参加後、83年『神田川淫乱戦争』でデビュー。『ドレミファ娘の血は騒ぐ』(85)、『スウィートホーム』(88)、『地獄の警備員』(91)と独自の世界をきりひらく。95年から翌年にかけて、『DOORIII』、哀川翔主演の『勝手にしやがれ!!』シリーズ全6本、『復讐』シリーズを発表し、質量ともに群を抜いた活動を展開。役所広司主演の『CURE(キュア)』(97)、『ニンゲン合格』(98)では海外においても高い評価を受ける。その後99年、『カリスマ』『大いなる幻影』(映画美学校製作)と話題作を相次いで発表した。『回路』(00)で2001年カンヌ映画祭国際批評家連盟賞を受賞。2003年『アカルイミライ』(02)がカンヌ映画祭コンペティション部門に出品され、大きな話題を呼んだ。最新作は『トウキョウソナタ』(08)。他に著書として「映像のカリスマ」(フィルムアート社)や「映画はおそろしい」「黒沢清の恐怖の映画史」(共に青土社)「黒沢清の映画術」(新潮社)などがある。

● 斎藤久志 Saito Hisashi
1959年生まれ。85年、PFFに『うしろあたま』が入選。スカラシップを獲得し『はいかぶり姫物語』を監督すると同時に、審査員だった長谷川和彦氏に師事する。92年テレビ『最期のドライブ』(監督:長崎俊一)、『湾岸バッド・ボーイ・ブルー』(監督:冨岡忠文)、94年『夢魔』(監督:廣木隆一)等、脚本家としての活動が続く。93年SMAP主演のオリジナルビデオ『はじめての夏』、95年Vシネマ『夏の思い出』の監督を経て、97年『フレンチドレッシング』で劇場監督デビュー。他に『いたいふたり』(02)『ホワイトルーム』(06)、脚本に『カオス』(99)(監督:中田秀夫)『M』(06)(監督:廣木隆一)などがある。現在、映画美学校第7期高等科生とのコラボレーション作品『川を渡る』を仕上げ中。他に舞台「お迎え準備」 の作・演出も手がける。

● 塩田明彦 Shiota Akihiko
1961年生まれ。大学在学中に監督した8ミリ映画『ファララ』(83) で「ぴあフィルムフェスティバル」に入選。卒業後、黒沢清等の作品に助監督として参加し、91年、脚本家として独立。黒沢清監督『勝手にしやがれ!! 逆転計画』(96)などを執筆。99年秋には、監督・脚本作品『月光の囁き』、『どこまでもいこう』(映画美学校製作)の2作品が劇場公開され、その年の新人賞を総なめにした。2000年にはビデオ作品『ギプス』を監督。2001年清野弥生(映画美学校第1期生)脚本による『害虫』が公開され、広く注目を集めることとなった。また2004年に公開された『黄泉(よみ)がえり』は異例のロングランとなり、更に2005年には『カナリヤ』、『この胸いっぱいの愛を』が相次いで公開、更に07年に公開された『どろろ』(07) は大ヒットを記録した。

● 篠崎誠 Shinozaki Makoto
1963年生まれ。アテネ・フランセ文化センターで映写技師をしながら、映画ライターとしてインタビューや映画評論を執筆。並行して自主製作映画を作り続ける。商業監督デビュー作となった『おかえり』(96)は、ベルリン映画祭新人監督賞受賞をはじめ、海外の映画祭で高い評価を受ける。その後、北野武監督作品のメイキング・ドキュメンタリー『ジャム・セッション』(99)、『忘れられぬ人々』(2000年ナント三大陸映画祭主演男優賞・主演女優賞受賞)、『犬と歩けば チロリとタムラ』(04上海映画祭ニュータレント部門グランプリ受賞)を監督。2006年には映画美学校第8期高等科生とのコラボレーション作品『殺しのはらわた』を監督。近作に『0093 女王陛下の草刈正雄』(07)、『天国のスープ』(08)がある。短編オムニバス『刑事まつり』シリーズの企画プロデュース。また著作として黒沢清との共著「黒沢清の恐怖の映画史」(青土社刊)があるなど、幅広い活動を展開している。

● 瀬々敬久 Zeze Takahisa
1960年生まれ。86年、獅子プロダクションに所属。助監督を経て、89年『課外授業・暴行』で監督デビューし、その後エネルギッシュな作品を次々と発表。サトウトシキ、佐藤寿保、佐野和宏と並び「ピンク四天王」と称され、広く注目を集める。97年、初の劇場用一般映画『KOKKURI こっくりさん』を発表。同じ年の『雷魚』(97)では高い評価を受ける。その後『冷血の罠』(98)、『汚れた女(マリア)』、(98)『アナーキー・イン・じゃぱんすけ』(99)、『HYSTERIC』(00)、『RUSH』(01)、『トーキョー×エロティカ』(01)、『SFホイップクリーム』(01)、『DogStar』(02)『MOON CHILD』(03)など話題作をたて続けに発表。2004年公開の「映画番長」シリーズの一本、『JUDE(ユダ)』(佐藤有記【映画美学校第3期生】と共同脚本)では「映画芸術」の年間ベストテン1位を獲得した。今年、『泪壺』(07/佐藤有記脚本)が公開されたほか、9月には最新作『フライング・ラビッツ』(08)が公開される。現在、新作を製作中。

● 大工原正樹 Daikuhara Masaki
1962年生まれ。大学在学中に中村幻児の雄プロダクションに所属。廣木隆一、石川欣、鎮西尚一らの助監督を務める。その後、フィルムキッズに移り、89年に映画『六本木隷嬢クラブ』でデビュー。その後『もう・ぎりぎり』(92)、『未亡人誘惑下宿』(95)、『のぞき屋稼業 恥辱の盗撮』(96)、『風俗の穴場』(97)、『痴漢白書8』(98)などのVシネマを監督する。その他にTV作品として『真・女神転生 デビルサマナー』(00)、『七瀬ふたたび』(00)(ともにテレビ東京)、『ミニチカ』(06)(BS−i)などがある。2007年には映画美学校第6期高等科生とのコラボレーション作品『赤猫』(04/脚本=井川耕一郎)が公開され、話題を呼んだ。

● 高橋洋 Takahashi Hiroshi
1959年生まれ。森崎東監督のTV作品『離婚・恐婚・連婚』で90年に脚本家としてデビュー。以降、Vシネマ、劇場公開作と活動の幅を広げつつ、さまざまなジャンルの作品で活躍中の実力派。主な脚本作品として、中田秀夫『女優霊』 (95)、北川篤也『インフェルノ蹂躙』(97)、黒沢清『復讐運命の訪問者』(96)『蛇の道』(98)、佐々木浩久『発狂する唇』(99)『血を吸う宇宙』(01)がある。なかでも中田秀夫『リング』(98)『リング2』 (99)、鶴田法男『リング0バースデイ』(00)は大ヒットを記録。04年、監督作品として初の劇場公開作となる「映画番長」シリーズの一本、『ソドムの市』が公開され大きな話題となった。今年6月、映画美学校第9期高等科生と共に製作した最新作『狂気の海』が公開される。また脚本最新作『おろち』が秋公開。著書に「映画の魔」(青土社)がある。

● 筒井武文 Tsutsui Takefumi 
1957年生まれ。大学在学中の81年に習作『6と9』を手掛けた後、長編第1作『レディメイド』(82)を発表。その後、フリーの助監督、フィルム編集者を経て、独立後、 自主制作映画『ゆめこの大冒険』を3年がかりで86年に完成させ劇場公開。その他に劇団、遊◎機械/全自動シアターの世界を映像化した『学習図鑑』(87)、3D作品『アリス イン ワンダーランド』(88)がある。並行して、TV、記録映画、企業CMなど幅広く演出。篠崎誠『おかえり』ではプロデューサーと編集をつとめる。また、映画批評、海外映画人へのインタビューなども数多く手掛けている。2004年、監督作『オーバードライヴ』(柏原収史主演)が公開された。現在、映画美学校第10期高等科生とのコラボレーション作品『孤独な惑星』を製作中

● 西山洋市 Nishiyama Yoichi
1959年生まれ。「おろし金に白い指」(91)「ぬるぬる燗燗」(92)「ぬるぬる燗燗の逆襲」(92/脚本も)「ホームビデオの秘かな愉しみ」(93/脚本も)など、TVドラマで演出を担当し、注目を集める。96年には劇場公開作『ぬるぬる燗燗』を発表。翌年には脚本も手掛けた『痴漢白書劇場版II』が公開される。共同脚本作品として黒沢清『蜘蛛の瞳』(98)、塩田明彦『月光の囁き』(99)、がある。2000年映画美学校第2期高等科生とのコラボレーションによる、シネマ GO ラウンドの一つ『桶屋』を監督。2004年には「映画番長」シリーズの『稲妻ルーシー』、『運命人間』が、2007年には映画美学校第7期高等科生とのコラボレーション作品『INAZUMA 稲妻』(05)が公開され、話題を呼んだ。最近作は、映画美学校修了生と共に製作した『死なば諸共』(06)。

● 古澤健 Furusawa Takeshi
1972年生まれ。高校時代より8ミリ映画を撮りはじめ、『home sweet movie』で、1997年PFFアワード脚本賞受賞。同じ1997年に映画美学校第一期に入学。映画美学校のカリキュラム内で製作された『怯える』(98)を監督・脚本し、1999年にクレルモンフェラン国際短編映画祭(仏)に招待される。その後黒沢清監督『回路』(01)、瀬々敬久監督『RUSH!!』(01)、青山真治監督『月の砂漠』(02)などで演出助手を務める。また瀬々敬久監督『超極道』(01)、黒沢清監督『ドッペルゲンガー』(02)では脚本を担当。2004年『ロスト★マイウェイ』(「映画番長」シリーズの1本)で劇場長編デビュー。2006年には初のメジャー系作品となる『オトシモノ』が公開される。2007年には、映画美学校第9期高等科生とのコラボレーション作品『先生、夢まちがえた』を監督した。現在、新作を準備中。また著書として長編小説『ドッペルゲンガー』(竹書房刊)がある。

● 万田邦敏 Manda Kunitoshi
1956年生まれ。黒沢清の『神田川淫乱戦争』に美術として、また『ドレミファ娘の血は騒ぐ』では共同脚本、助監督として参加。その後,関西テレビ・ドラマダスで『極楽ゾンビ』(90)『胎児教育』(91)を演出。96年、押井守総合監修による実写SF『宇宙貨物船レムナント6』で監督デビュー。その的確な演出力が高く評価される。99年には、長崎俊一『死国』の脚本を担当。2001年には『UNLOVED』でカンヌ映画祭でエキュメニック新人賞、レール・ドール賞をダブル受賞する。2004年にはTVシリーズ「ダムド・ファイル」の『another episode あのトンネル』(脚本=井川耕一郎)をフィルム化した『The Tunnel』がカンヌ映画祭の監督週間に招待された他、今年も『接吻』(07)が公開され大きな話題を呼んだ。映画美学校では、コラボレーション作品として、第2期高等科生との『夜の足跡』(00/シネマ GO ラウンドの一本)、第6期高等科生との『う・み・め』(04)、そして第10期高等科生と現在製作中の『×4』(08)を監督している。


 技術講師

● 芦澤明子(撮影) Ashizawa Akiko
東京生まれ。青山学院大学在学中に、ピンク映画の撮影助手を始めたのきっかけに撮影の世界へ。その後、伊藤英男、押切隆世、中堀正夫に師事。1982年よりCFカメラマンとして独立。川崎徹をはじめ多くの演出家と出会う。1994年の平山秀幸監督『よい子と遊ぼう』をきっかけに、本格的に映画に取り組む。以後、西山洋一監督『ぬるぬる燗燗』(96)、五十嵐匠監督『みすず』(01)、万田邦敏監督『UNloved』(02)、筒井武文監督「オーバードライヴ」(04)、黒沢清監督『LOFT』(05)、『叫』(06)など多くの作品の撮影を担当。他にBS-iドラマ塩田明彦監督『あした吹く風』(01)等も手掛けている。映画美学校では、コラボレーション作品として、万田邦敏監督『う・み・め』(04)、西山洋市監督『INAZUMA 稲妻』(05)、そして現在製作中の筒井武文監督『孤独な惑星』(08)で撮影を務めている。

● 磯見俊裕(美術) Isomi Toshihiro
1957年生まれ。様々な職業を経て、木に関するイベントを手掛けていた時に山本政志と出会い、同監督の『てなもんやコネクション』(90)に参加。利重剛『BeRLiN』(95)、青山真治『Helpless』(96)、石井聰亙『ユメノ銀河』(97)など若手監督作品を中心に美術を担当。近年手掛けた作品だけでも是枝裕和『誰も知らない』(04)、筒井武文『オーバードライヴ』(04)、崔洋一『血と骨』(04)、是枝裕和『花よりもなほ』(06)、三木聡『転々』(07)など枚挙に暇が無い。また諏訪敦彦のデビュー作『2/デュオ』(97)をはじめ、山本浩資『ランデブー』(99)、『TANPEN 短編』(01)、七里圭『のんきな姉さん』(02)、萩生田宏治『帰郷』(05)ではプロデューサーを務めている。

● 臼井勝(録音) Usui Masaru
1968年生まれ。岐阜市内の高校を卒業後、印刷会社でデザイナーとして勤めるのと並行して、市内のイベント企画集団「アートマーケット24」に参加。自主映画の上映などを手掛けるうち、映画監督、山川直人と知りあい上京。照明助手などを経て、村上龍『TOPAZ<トパーズ>』(92)で録音技師としてスタート。その後、塩田明彦『どこまでもいこう』(99)、雨宮慶太『鉄甲機ミカヅキ』(00)、塩田明彦『害虫』(01)、梨木友徳『NOEL(ノエル)』(03)、西山洋市『グロヅカ』(05)、万田邦敏『接吻』(07)などを手掛けている。また、受講生と講師のコラボレーション作品をはじめ、映画美学校製作作品の録音・整音を数多く手掛けている。

● 岸野雄一(音楽) Kishino Yuichi
1963年生まれ。東京芸大大学院非常勤講師(映画音楽学)、当校の「音楽美学講座」のコーディネーター及び講師としても活動している。黒沢清『ドレミファ娘の血は騒ぐ』や塩田明彦『どこまでもいこう』、風間志織『せかいのおわり』などの映画音楽を担当。ミュージシャンとして活動する傍ら、黒沢清、手塚真、犬童一心などの作品に出演するなど、俳優・著述家等、多岐に渡る活動を包括する名称としてスタディスト(勉強家)を名乗り活動中。

● 内藤雅行(撮影) Naito Masayuki
1948年生まれ。円谷プロを経て、キャメラマンの瀬川順一に師事、多くの作品に参加。松川八洲雄『円空』(77)で独立。テレビでも牛山純一プロデュースのもと、多くのドキュメンタリー作品を手掛ける。また、アイマックスなどの大型映像にも積極的に取り組む。2000年、37年前に自ら撮影した8ミリ・フィルムを素材に、再構成したプライベート・ドキュメンタリー映画『ドキュメンタリーごっこ』と、少年時代に主演した実写版TV映画『鉄人28号』(60)が共に劇場公開された。最近では、石井かほり監督(第5期ドキュメンタリー・コース初等科修了生)『めぐる』(06)の撮影を担当。また2008年には、撮影を担当した『ツヒノスミカ』(06/山本起也監督)が、スペインのPunto de Vista国際ドキュメンタリー映画祭においてジャン・ビゴ賞を受賞した。現在、演劇と映画の融合「演劇映画」を実践している。

● 箕輪栄一(照明) Minowa Eiichi
1949年生まれ。円谷プロの怪獣映画で照明を担当したのをきっかけにして映画の世界へ。1年がかりのプロジェクトだった伊勢真一監督の『見えない学校』に参加。同監督の『奈緒ちゃん』(95)、『ルーペ』(96)『ぴぐれっと』(02)にも関わる。企業のPR映画、CMなどでも活躍中。最近では「映画番長」シリーズの一本、清水崇監督『稀人』(04)や伊勢真一監督『朋あり〜太鼓奏者 林英哲〜』(04)などを手掛けている。今年、万田邦敏監督『×4』(映画美学校第10期高等科生とのコラボレーション作品)で照明を務めた。

● 山田達也(撮影) Yamada Tatsuya
大学卒業後フリーの助監督をへた後、キャメラマン、瀬川順一の最後の助手となる。そこでドキュメンタリー作品(柳沢寿男、松川八洲雄、伊勢真一等監督作品)や企業PR、CMに参加。その後、石原プロモーションにて金宇満司に師事。多くのテレビドラマに就く。現在テレビドラマ、Vシネマを中心に、ジャンルを横断的に活動中。2002年には、青森県六ヶ所村を3年半記録した長編ドキュメンタリー『田神有楽(でんしんゆうがく)』(加藤鉄監督)が公開された。2007年には、映画美学校第9期高等科生とのコラボレーション作品として、高橋洋監督『狂気の海』、古澤健監督『先生、夢まちがえた』を手がけている。最新作は映画美学校第10期高等科生とのコラボレーション作品『×4』(万田邦敏監督)


 特別講師

● 木村威夫(美術監督) Kimura Takeo
1918年生まれ。伊藤熹朔の主宰する「六人の会」グループに入り、舞台美術を学ぶ。41年、日活多摩川撮影所美術課に入社。その後大映に移り、戦後は日活を中心に独立プロなどでも活躍する。豊田四郎『雁』(53)、伊藤大輔『春琴物語』(54)、田坂具隆『女中っ子』(55)、熊井啓『海と毒薬』(86)など現在に至るまで200本近くの作品の美術を担当。特に鈴木清順とは、『関東無宿』(63)、『刺青一代』(65)、『東京流れ者』(66)などのコラボレーションが有名。2004年は初監督作品となる話題作『夢幻彷徨』が公開された。また他の監督作品として『馬頭琴夜想曲』(07)がある。著書に「わが本籍は映画館」(春秋社)など。

● 佐野武治(照明) Sano Takeji
1930年生まれ。47年、松竹下加茂撮影所照明部に入り、吉田喜重『嵐を呼ぶ十八人』(63)などの照明を担当。1966年フリーとなり、大島渚『無理心中日本の夏』(67)篠田正浩『沈黙』(71)成島東一郎『青幻記』(73)などの話題作を相次いで手がける。『影武者』(80)以後、黒澤明作品に参加。同監督の遺作となる『まあだだよ』(93)まで、HMI日本初導入などの様々な試みを行い、晩年の黒澤美学をささえた。最近では大林宣彦『理由』(03)、吉田喜重『鏡の女たち』(04)など。

● 白鳥あかね(スクリプト) Shiratori Akane
1932年生まれ。55年、近代映画協会を経て日活製作部記録係として入社。スクリプターとして『恋人たちは濡れた』以降の神代辰巳作品や『遠雷』以降の根岸吉太郎作品を数多くを担当する。92年、日本スクリプター協会設立、副会長に就任。近作に岩井俊二『LOVE LETTER』(95)、荒井晴彦『身も心も』(97)、根岸吉太郎『絆』(98)、篠崎誠『忘れられぬ人々』(01)、篠原哲雄『木曜組曲』(02)、篠崎誠『犬と歩けばチロリとタムラ』(03)など。

● たむらまさき(撮影) Tamura Masaki
1939年生まれ。68年に小川紳介『日本解放戦線・三里塚』でキャメラマンとして一本立ちして、小川プロ作品9本の他、柳町光男『さらば愛しき大地』(82)、相米慎二『ションベン・ライダー』(83)などで活躍。95年から若い監督を積極的にサポート。青山真治『Helpless』、諏訪敦彦『2/デュオ』、河 直美『萌の朱雀』と話題作を手掛けた。その後も、97年には黒沢清『蛇の道』『蜘蛛の瞳』、2000年以降も青山真治『EUREKA』、『路地へ』、『月の砂漠』、『レイクサイド・マーダーケース』、『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』『サッド・ヴァケイション』と、その活動は衰えることを知らない。

● 野上照代(製作) Nogami Teruyo
1927年生まれ。出版社勤務後、49年に大映京都撮影所にスクリプター見習いとして入社。野淵昶『復活』(50)でスクリプターとして一本立ち。続く『羅生門』(50)以降、『七人の侍』(54)、『デルス・ウザーラ』(75)『乱』(85)など、51年の『白痴』を除く、すべての黒澤明監督作品に主要なスタッフとして参加。スクリプター、プロダクション・マネージャーなどをつとめる。小泉堯史『雨あがる』(00)、『阿弥陀堂だより』(02)では監督補を担当。著書に『天気待ち』(文藝春秋)などがある。

● 橋本文雄(録音) Hashimoto Fumio
1928年生まれ。大映京都を経て54年、日活に移り、川島雄三、中平康、今村昌平作品等で活躍。ロマンポルノ時代には神代辰巳、曾根中生と仕事をする。82年にフリーとなり、 以後、澤井信一郎、森田芳光、 阪本順治、伊丹十三、坂東玉三郎など多彩な監督と組む。260本を優に越えるそのキャリアを「ええ音やないか 橋本文雄・録音技師一代」(リトルモア刊)で語り下ろしている。最近でも阪本順治『KT』(01)、森田芳光『模倣犯』(02)、『阿修羅のごとく』(03)、『海猫』(04)、篠原哲雄『地下鉄(メトロ)に乗って』(06)など話題作を数多く手がけ、その活躍ぶりはいまだに健在。

● 蓮實重彦(映画表現論) Hasumi Shigue´hiko
1936年生まれ。立教大学、東京大学で教鞭を執り97年に東京大学総長に就任する。並行して映画をはじめととする多様な分野で先鋭な評論活動を展開。その著作や発言は、70年以降の世界の映画シーンを活性化させる大きな役割を果たしている。85年には編集長として映画季刊誌「リュミエール」を発行。著作は『反=日本語論』『監督 小津安二郎』(ともに筑摩書房)など多数。2001年3月東京大学総長を退任。同年ヴェネツィア映画祭では「現代の映画」部門で審査委員長をつとめた。現在『ボヴァリー夫人論』『ジョン・フォード論』を執筆中。

初等科

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