公開講座/イベント
映画美学校公開講座
THE FILM SCHOOL OF TOKYO
「ノンフィクション講座2007ー映像表現と文章表現の境界をめぐって」

主任講師:森達也(映像作家/ノンフィクション作家)

映画美学校では、ドキュメンタリー・コースの共通講義「ノンフィクション研究」を公開講座にいたしております。主任講師は映像と活字の両分野でノンフィクション表現を展開する森達也監督。講義では毎回、様々な分野で活躍する気鋭の表現者をゲストに迎え、森達也監督―ゲスト講師―受講生間の対話と質疑応答で構成されており、他では見られない映像作品の参考上映なども行っております。本講座は、映画美学校ドキュメンタリー・コースの初等科・高等科生を対象とする共通講義になっているとともに、ノンフィクション表現に関心のある一般の方々に向けても開かれた、1年を単位とした公開講座でもあります。

開講のメッセージ

「ノンフィクション表現には普遍的なセオリーや公式などない」

森達也(映像作家・ノンフィクション作家 主任講師)

テレビ時代を入れれば、僕はもう二十年近くドキュメンタリーというノンフィクショナルなジャンルに接しているわけだけど、実は今も、これがドキュメンタリーなんだと、胸を張って言える語彙がない。不思議なジャンルだ。掴もうとすると指の間から逃げる。でも存在している。時には屹立している。でも曖昧だ。形がない。

ひとつだけ断定できることを書けば、「事実の記録」などという傲慢な考えは捨てるべきだ。事実は人間やキャメラごときに記録されるほど、矮小なものではない。ドキュメンタリストができることは、せいぜいが事実の破片や断片を拾い上げ、懸命に集め、その集積で自らの世界観を再構成することくらいだ。
つまりは徹頭徹尾、表現行為なのだ。あなたがAを撮れば、あなただけのAになる。Bを撮れば、あなただけのBになる。だからこそ、ドキュメンタリーは面白い。

だから本音を書けば、「教える」ことは僕には無理だと思う。そもそもドキュメンタリーも包含するノンフィクション表現には普遍的なセオリーや公式などないのだから。ただ、僕自身のやり方や経験則を、口にすることはできる。あるいは先人から聞きだすこともできる。逆に言えばそれが精いっぱい。しかし、料理人を目指すのなら、料理に対して何はともあれ貪欲であることは最低条件だ。だから触れてほしい。咀嚼してほしい。そして嚥下してほしい。料理の種類は、敢えて様々なジャンルにした。口当たりのいいもの、悪いもの、中華もあればイタリアンもあるし、もちろん和食もある。ゲテモノだってあるかもしれない。一緒に刺激を受けましょう。

(2005年9月 「開講時のメッセージ」より)


実施期間
2007年11月13日(火)〜2008年6月24日(火)(6日間/6回シリーズ)
原則として隔月一回火曜日夜

※都合により、講義日程とゲスト講師が変更になる可能性があります。ご了承下さい。

講師陣

主任講師:森達也(映像作家・ノンフィクション作家/『A』『A2』監督/『下山事
件』『ドキュメンタリーは嘘をつく』著者)

ゲスト講師 (五十音順)
瀬々敬久(映画作家/『Moon Child』『幻の特攻基地〜戦いはいまだおわらず』)
代島治彦(映像プロデューサー/ディレクター『パイナップル・ツアーズ』『戦争へ
のまなざし〜映画作家・黒木和雄の世界〜』)
中村裕(テレビディレクター/『ドキュメンタリーの定義』『情熱大陸』)
安岡卓治(プロデューサー/『A』『A2』『Little Birds〜イラク戦火の家族たち』)
山下敦弘(映画作家/『リンダリンダリンダ』『松ヶ根乱射事件』)
若松孝二(映画作家/『赤軍ーPFLP世界戦争宣言』『実録・連合赤軍』)


講義日程

講義は、森達也主任講師とゲスト講師の対話と受講生ー講師間の質疑応答で構成され
る予定です。映像系の作家の場合は、参考上映を行うことがあります。

2007年
第1回:11月13日(火)19:00〜
ゲスト講師:代島治彦(映像プロデューサー/ディレクター)
第2回:12月18日(火)19:00〜
ゲスト講師:安岡卓治(プロデューサー)
2008年
第3回:1月 15日(火)19:00〜
ゲスト講師:若松孝二(映画作家)
第4回:3月 4日(火)19:00〜
ゲスト講師:中村裕(テレビディレクター)
第5回:5月20日(火) 19:00〜
ゲスト講師:山下敦弘(映画作家)
第6回:6月24日(火) 19:00〜
ゲスト講師:瀬々敬久(映画作家)

※森達也監督もしくはゲスト講師のご都合により、講義日程とゲスト講師が変更にな
る可能性があります。ご了承下さい。

会場

映画美学校第一試写室
東京都中央区京橋3−1−2 片倉ビル1F
TEL.03−5205−3565(月〜土12:00〜20:00)

申込方法(先着順)
定員:一般30名
映画美学校ドキュメンタリー・コース初等科・高等科の方は、カリキュラムに含まれ
ておりますので、あらためて手続きをする必要はありません。

受講料:年間15,000円(税込)
公開講座『世界のドキュメンタリー』(年間受講料30,000円)と共通で受講する方は、
2講座で受講料が40,000円(税込)となります。

お問い合せ
映画美学校
〒104−0031 東京都中央区京橋3−1−2 片倉ビル1階
(JR東京駅八重洲下車南口 徒歩5分/東京メトロ銀座線 京橋駅下車3番出口前)
TEL 03−5205−3565 FAX 03−5205−3566
受付時間 月〜土 12:00〜20:00


主催:映画美学校
協力:アテネ・フランセ文化センター
   ユーロスペース


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