ドキュメンタリー・コース 高等科
ドキュメンタリー・コース高等科 募集要項

2008年度のドキュメンタリー・コース高等科は、初等科で得た知識、技術をベースに、プロの方法論を間近で体験することにより、更なるドキュメンタリー制作能力の向上を図る事を目的とします。

カリキュラムは、年間を通じてプロとのコラボレーションによるドキュメンタリー映画の作成を主軸に構成されています。

そのドキュメンタリー映画は主任講師である大津幸四郎さんと代島治彦さんを監督に迎え、また必要に応じてプロの技術スタッフが参加しながら、受講生がスタッフを担う形で制作を行います(詳細は以下の企画案を参照)。

この制作を通じて受講生は、準備から撮影、仕上げに至る映画制作の全ての過程を総合的かつ実践的に学べるのと同時に、プロの方法論を直接体験することが出来ます。

初等科が試行錯誤の中で自分たちなりのドキュメンタリー制作を行った来たのに対して、高等科では、プロとのコラボレーション行う事で、合理的で、現実に即したドキュメンタリー制作を体験し、より柔軟で豊かな、発想、思考、技術、方法論を身につける事が出来ると確信しています。

2008年8月  映画美学校事務局


●2008年度ドキュメンタリー・コース高等科

【主任講師:大津幸四郎/代島治彦】

今年度のドキュメンタリー・コース高等科は、少し乱暴な言い方になるが「劇映画の製作システムとスケジュール管理を参考にしながら、一般公開をめざしたドキュメンタリー映画を集団体制で、一定の期間内に完成させる」ことを課題にする。

デジタルの時代である。技術的には個人で製作することが可能になった。それを志してもいい。しかし一度は他者の意見と葛藤し、自らの精神に社会を焼き付け、自らの内に潜む情念を焚き付ける時間が必要である。そうしないとやり続けられない。時代の大木にはなれない。

何でも学校で学ぶ時代である。というよりも、モラトリアム(執行猶予)の時代が続いている。映画も然り。作品製作もモラトリアム状態に陥る場合が多い。結局、完成しない。公開できない。〈企画→製作→公開〉の過程を体験してほしい。1年間という限られた学びの期間でこの体験を達成するために、劇映画の製作システム、スケジュール管理を取り入れる。

「他者の発見」がキーワードになるだろう。入門編である初等科の次に必要なのは、俗な言い方になるが“もまれる”ことだと考えた。2008年度は高等科課題作品を集団で製作する。ぜひ、他者に、社会に、もまれてほしい。

※ 個人製作をしたい人も可。集団と個人のかけもちも可。随時、作品講評を行う。



★2008年度 ドキュメンタリー・コース高等科コラボレーション作品 企画案

青の会とその時代(仮題)
監督:大津幸四郎/代島治彦 撮影監督:大津幸四郎  製作:代島治彦
取材対象:大津幸四郎/東陽一/久保田幸雄/ほか 

資料収集:日本のドキュメンタリー史資料研究、「青の会」当事者、関係者の個人的資料研究

◆新宿・歌舞伎町の一角に、行方定めぬ人間たちの吹きだまりのような場所があった。映画を酒の肴に朝まで議論し続ける若者たちの集団。場所はバー「ナルシス」、集団は「青の会」と自称。時代は1960年代前半の、ほんの短い時期だった。その後、この怪しい熱気を孕んだ吹きだまりから戦後ドキュメンタリーの新しい波“ヌーヴェル・ヴァーグ”が生まれることになるとは、「ナルシス」に集う自己陶酔気味の当人たちをのぞいては、当時誰も予想しなかった。

◆文化映画、教育映画、PR映画の大手、岩波映画製作所をやめて、後にフリーになっていった人々が「青の会」の常連だった。その中心にいた小川紳介が1991年に消え、2006年に黒木和雄が倒れ、今年6月に土本典昭が逝ってしまった。この作品は、小川、黒木、土本三監督のキャメラマンであった大津幸四郎の証言を元にインタビュープランを立て、当時の〈青の会〉の当事者・関係者に話を聞き、ある時代と向き合った映画を志す若者たちの実像を浮き彫りにすることをめざす。

2008年度ドキュメンタリー・コース高等科カリキュラム予定表
日程 講義 講義内容
2008年10月10日(金) ガイダンス 高等科年間計画説明
10月17日(金) 企画リサーチ・制作準備 制作体制・予定打合せ
10月30日(金) 企画リサーチ・制作準備 制作体制・予定打合せ
★11月16日(日) 撮影 取材・撮影
11月28日(金) 撮影ラッシュ試写・講評 講評・撮影打合せ
★12月7日(日) 撮影 取材・撮影
2009年1月16日(金) 撮影ラッシュ試写・講評 講評・撮影打合せ
★1月25日(日) 撮影 取材・撮影
2月13日(金) 撮影ラッシュ試写・講評 講評・撮影打合せ
★2月22日(日) 撮影 取材・撮影
3月13日(金) 撮影ラッシュ試写・講評 講評・撮影打合せ
★3月22日(日) 撮影 取材・撮影
4月10日(金) 撮影ラッシュ試写・講評 講評・追撮打合せ
4月24日(金) 編集・講評 編集・追撮打合せ
5月15日(金) 編集・講評 編集・追撮打合せ
5月29日(金) 編集・講評 編集・追撮打合せ
6月12日(金) 編集・講評 仕上げ打合せ
6月26日(金) ポスプロ 仕上げ打合せ
7月10日(金) ポスプロ 仕上げ打合せ
7月31日(金) 完成試写  


募集要項

授業日程:
原則として金曜日の19:00〜21:30/撮影は日曜日(詳しくはカリキュラム予定表をご覧下さい)

募集人員:
20名(映画美学校ドキュメンタリー・コース、フィクション・コース初等科修了生および映画映像制作の基礎を修得した人が対象です)

受講期間:2008年10月下旬から2009年7月

年間授業料:157,500円(税込)
※上記の授業料以外に入学登録料(1万円:映画美学校をはじめて受講される方のみ)及び保険料(1万円:全員)必要になりますが、実習費等の別途徴収はありません。
※ローンでの支払い希望者は映画美学校事務局にご相談下さい。

申込方法:
申込書に必要事項を記入し、顔写真2枚(タテ4cm×ヨコ3cm/申込書貼付用及び受講証用)を同封の上、2008年9月26日(金)までに映画美学校まで郵送いただくか、持参して下さい。
(外部から応募される方は簡単な面接を行います。申込書受領後、映画美学校事務局より面接の日程をご連絡致します。)


お申込み/お問合せ
特定非営利活動法人 映画美学校
〒104−0031 東京都中央区京橋3−1−2片倉ビル
(JR東京駅下車徒歩5分/東京メトロ銀座線京橋駅下車3番出口前)
お問い合わせ先●Tel.03-5205-3565  受付時間●月〜土12:00〜20:00


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