2008年度ドキュメンタリー・コース 講師プロフィール
● 飯塚俊男(映画作家) IIZUKA Toshio 1947年生まれ。大学在学中から小川プロダクションに参加。『三里塚・第二砦の人々』(71)などの製作を担当。『ニッポン国古屋敷村』(82)『1000年刻みの日時計-牧野村物語』(86)では助監督をつとめる。91年には小川プロ作品『映画の都 山形国際ドキュメンタリー映画祭’89』を初監督。93年には独立後の最初の監督作品『小さな羽音−チョウセンアカシジミ蝶の舞う里』を発表し、高く評価される。94年より「縄文映画シリーズ」の製作を開始。最近作は、『縄文うるしの世界−青森三内丸山遺跡’98』(99)、『菅江真澄の旅』(03)、『稲と環境』(04)、『映画の都 ふたたび』(07)など。 ● 伊勢真一(映画作家) ISE Shinichi 1949生まれ。大学卒業後、大工など、いくつかの職業を経験した後、映像の世界に入る。90年代初めよりドキュメンタリー作家として、映画とテレビの両分野にわたり精力的な創作活動を展開。主な作品として、毎日映画コンクール記録映画賞グランプリを受賞した『奈緒ちゃん』(95)、『ルーペ』(96)、『見えない学校』(98)、『えんとこ』(99)、などがある。また、内藤雅行制作・撮影の『ドキュメンタリーごっこ』(00)では構成・編集を担当した。その他に『ぴぐれっと』(02)『風のかたち』(04)、『朋あり〜太鼓奏者 林英哲』(04)、『ありがとう』(06)などがある。また、プロデュース作品として澄川嘉彦監督『タイマグラばあちゃん』(04)、多田亜佐美監督『ボクラの島を忘れない』(05)東志津監督(映画美学校ドキュメンタリー・コース修了生)『花の夢-ある中国残留婦人-』(07)などがある。 ● 大津幸四郎(撮影) OTSU Koshirou 1934年生まれ。58年に岩波映画製作所に入社。黒木和雄作品の助監督を経験したのち撮影を手がけるようになる。63年同社を退社、フリーのキャメラマンとなり、小川紳介『圧殺の森』(67)で本格的な活動を開始。以後ドキュメンタリー映画の撮影を中心に活躍。代表作として小川紳介『日本解放戦線・三里塚の夏』(68) 土本典昭『水俣─患者さんとその世界』(71)、『不知火海』(75)、『医学としての水俣病(3部作)』(75)、セミョーン・D・アラノヴィッチ/大塚汎『アイランズ/島々』(93)がある。黒木和雄『泪橋』(83)など劇映画の撮影も担当。最近はジャン・ユンカーマン『チョムスキー9.11』(02)、熊谷博子『三池 終わらない炭鉱(やま)の物語』(05)、佐藤真『エドワード・サイード Out of Place』(05)、『大野一雄 ひとりごとのように』(05/監督・撮影)など。 ● 菊池信之(録音) KIKUCHI Nobuyuki 1945年生まれ。69年より小川プロダクションに所属。土本典昭『パルチザン前史』でスタッフとなり、制作助手などを経験したのち82年より録音担当となる。代表作としては、小川紳介『ニッポン国古屋敷村』(82)『1000年刻みの日時計』(86)佐藤真『阿賀に生きる』(92)など。ドキュメンタリーと並行して劇映画の仕事も多く、ダニエル・シュミット『書かれた顔』(96)ジャン=ピエール・リモザン『TOKYO EYES』(97)など合作映画にも積極的にかかわっている。最近作は諏訪敦彦『M/other』(99) 黒沢清『大いなる幻影』(99・映画美学校製作)、青山真治『EUREKA (ユリイカ)』(00)『月の砂漠』(01)、『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』(05)、『サッド・ヴァケイション』(07)、佐藤真『阿賀の記憶』(04)、稲川方人『たった8秒のこの世に、花を』(04)、加藤治代(映画美学校研究科修了生)『チーズとうじ虫』(05)、甲斐田祐輔『砂の影』(08)など。 ● 是枝裕和(映画作家) KOREEDA Hirokazu 1962年生まれ。大学卒業後、テレビマンユニオンに参加。主なテレビ作品に『しかし〜福祉切り捨ての時代に〜』(91)『もう一つの教育〜伊那小学校春組の記録〜』(91)『彼のいない八月が』(94)『記憶が失われた時』(95)など。95年、初監督した劇場用映画『幻の光』が第52回ヴェネツィア映画祭で「金のオゼッラ賞」を受賞。自ら脚本・編集も手掛けた『ワンダフルライフ』では98年ナント三大陸映画祭でグランプリを受賞。アメリカでも一般公開され好評を博した。さらに『DISTANCE』(01)に続く『誰も知らない』(04)は2004年カンヌ映画祭コンペティション部門に正式招待(主演男優賞受賞)。2005年には久々のドキュメンタリーとしてフジテレビNONFIX「憲法」シリーズ『忘却』を手掛ける。最新作は劇映画『歩いても 歩いても』(08)。著書に「官僚はなぜ死を選んだのか」(日経ビジネス人文庫)「小説ワンダフルライフ」(早川書房)がある。 ● 塩崎登史子(映像作家) SHIOZAKI Toshiko 1962年生まれ、武蔵野美術短期大学卒業後、番組制作会社に勤務。アジアに魅せられソウルオリンピックを機に約2年間、韓国語を学びながらイム・ゴンテク監督の劇映画や韓国のテレビドキュメンタリー制作に携わる。90〜96年まで国際文化交換協会の奨学金を得て、英国国立映画テレビジョン学校でイギリス人スタッフと16ミリドキュメンタリーを制作。ロンドンのインド移民を追った『Captain Singh』、アーティスト栗田宏一を通して土の美しさを追求した『土の記憶』(97シカゴ国際映画祭、学生ドキュメンタリー優秀賞受賞)などを演出。現在、フリーランスで教育、医学、アート関連などのテレビ番組やドキュメンタリーの演出を手掛ける。 ● 諏訪敦彦(映画作家) SUWA Nobuhiro 1960年生まれ。長崎俊一『九月の冗談クラブバンド』(82)、石井聰互『半分人間/アインシュルテュルツェンデ・ノイバウテン』(86)、山本政志『ロビンソンの庭』(89)等の助監督をつとめる一方、90年『報道スペシャル ニュースが地球を駆け巡る』(テレビ東京)の共同演出をきっかけにTVドキュメンタリーの演出を手掛ける。その後もNHK-ETV特集『安部公房が捜し当てた時代』(94)などテレビ作品の演出を担当。97年には『2/デュオ』で劇場用映画の監督としてデビュー。脚本なしの即興演出による俳優たちの演技と映像にみなぎる緊張感が大きな話題となる。次作『M/other』では、99年度カンヌ映画祭国際批評家連盟賞を受賞。2003年には『H story』(第54回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門正式招待)が公開された。2007年には『不完全なふたり』(第58回ロカルノ国際映画祭 審査員特別賞・国際芸術映画評論連盟賞受賞)が公開される。 ● 代島治彦(プロデューサー/ディレクター) DAISHIMA Haruhiko 1958年生まれ。博報堂に勤務した後、雑誌編集者、放送作家、広告プランナー等を経て、記録映画『老人と海』の上映を手がける。92年オムニバスの劇映画『パイナップ・ツアーズ』(真喜屋力/中江裕司/當間早志監督)の製作と配給を担当。93年、山形国際ドキュメンタリー映画祭特別イベント「世界先住民映画祭」をプロデュース。翌94年には映画館「BOX東中野」を立ち上げ、03年3月まで代表として精力的な企画上映活動を展開した。現在、スコブル工房代表。プロデュース作品としては、NHK・ETV特集『写真で読む東京』(96佐藤真監督)など。テレビディレクターとしては、ギャラクシー奨励賞受を受けた『戦争へのまなざし〜映画作家・黒木和雄の世界〜』(06/NHK・ETV特集)など多数。2006年から国内のアウトサイダー・アーティスト16人の記録映像を撮り続け、08年4月『日本のアウトサイダーアート1〜5』5枚組DVDとして発表した。 ● たむらまさき(撮影) TAMURA Masaki 1939年生まれ。68年に小川紳介『日本解放戦線・三里塚』でキャメラマンとしてデビュー。小川プロ作品9本の他、柳町光男『さらば愛しき大地』(82) 相米慎二『ションベン・ライダー』(83)高嶺剛『ウンタマギルー』(89)などで活躍。95年から若い監督を積極的にサポート。青山真治『Helpless』 、豊島圭介『明るい場所』、諏訪敦彦『2/デュオ』、河瀬直美『萌の朱雀』と話題作を手掛けた。97年には『蛇の道』『蜘蛛の瞳』で黒沢清監督作品に参加。最近作としては、荻生田宏治の『楽園』(98) 青山真治『EUREKA(ユリイカ)』(00)、『月の砂漠』(01)、『あじまぁのウタ』(03)、『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』(05)、『サッド・ヴァケイション』(07)、甲斐田祐輔『砂の影』(08)、佐藤真『SELFAND OTHERS 』(01)など。 ● 筒井武文(映画作家) TSUTSUI Takefumi 1957年生まれ。大学卒業後、伊勢真一、渡辺哲也監督らの記録映画、教育映画、科学映画などの助監督をつとめる。編集者としては『アクアの肖像ー横濱水道物語』や『四国・夢街道』(70ミリ立体映画・黒木和雄監督)などの記録映画や『新世界紀行』などTBS、NHK、テレビ東京のニュース、ドキュメンタリー番組を担当。演出作品は『シネマ100スペシャル・フランス篇』などがある。劇映画作品として長編第1作『レディメイド』(82)、『ゆめこの大冒険』(86)、『オーバードライヴ』(04)など。『学習図鑑』(87)では演劇のドキュメントをいかに虚構化するかという試みを行った。現在、劇映画『孤独な惑星』(映画美学校フィクション・コース第10期高等科生とのコラボレーション作品)と、松本俊夫に関するドキュメンタリーを製作中。 ● 内藤雅行(撮影) NAITO Masayuki 1948年生まれ。円谷プロを経て、キャメラマンの瀬川順一に師事、多くの作品に参加。松川八洲雄『円空』(77)で独立。テレビでも牛山純一プロデュースのもと、多くのドキュメンタリー作品を手掛ける。また、アイマックスなどの大型映像にも積極的に取り組む。2000年、37年前に自ら撮影した8ミリ・フィルムを素材に、再構成したプライベート・ドキュメンタリー映画『ドキュメンタリーごっこ』と、少年時代に主演した実写版TV映画『鉄人28号』(60)が共に劇場公開された。最近では、石井かほり監督(第5期ドキュメンタリー・コース初等科修了生)『めぐる』(06)の撮影を担当。また2008年には、撮影を担当した『ツヒノスミカ』(06/山本起也監督)が、スペインのPunto de Vista国際ドキュメンタリー映画祭においてジャン・ビゴ賞を受賞した。現在、演劇と映画の融合「演劇映画」を実践している。 ● 森達也(映像作家) MORI Tatsuya 1956年生まれ。自主製作映画や演劇活動を経て、89年、番組制作会社に入社する。97年、オウム真理教に迫ったドキュメンタリー『A』を発表し、注目を集める。2002年には、その後のオウム真理教(アレフと改称)と地域住民との関係を描いた『A2』(山形国際ドキュメンタリー映画祭特別賞受賞)を発表、その間、テレビ番組で『職業欄はエスパー』(93)、『放送禁止歌〜唄っているのは誰?規制するのは誰?』(99)、『1999年よだかの星』(99)などのドキュメンタリーを演出する。それらの取材を基にした「職業欄はエスパー」(角川文庫)、「A」(角川書店)、「放送禁止歌」(光文社知恵の森文庫)をはじめ、「ベトナムから来たもう一人のラストエンペラー」(角川書店)、「下山事件(シモヤマ・ケース)」(新潮社)、「池袋シネマ青春譜」(柏書房)、「世界が完全に思考停止する前に」(角川書店)、「戦争の世紀を超えて」(姜尚中と共著、講談社)、「ドキュメンタリーは嘘をつく」(草思社)、「悪役レスラーは笑う」(岩波新書)、「日本国憲法」(太田出版)、「東京番外地」(新潮社)、「世界を信じるためのメソッド」(理論社)、「世界はもっと豊かだし、人はもっと優しい」(ちくま文庫)、「死刑」(朝日出版社)など多くの著作がある。
● 工藤充(プロデューサー) KUDO Mitsuru 1924年生まれ。46年、文部省に入省。社会教育局教育課に勤務し、のちに視聴覚教育課に移り、社会教育映画の製作に携わる。56年、岩波映画製作所に転じ、羽仁進『教室の子供たち』(55)、『絵を描く子供たち』(56)、羽田澄子『古代の美』(58)などを製作。58年からフリーに。70年には大阪万国博覧会のせんい館のプロデュースを勤めた。81年に自由工房を設立し、妻である羽田澄子監督の『薄墨の桜』(76)、『安心して老いるために』(90)、『歌舞伎役者 片岡仁左衛門』(92〜94)、『住民が選択した福祉』(97)『山中常盤』(04)、『あの鷹巣町のその後』(05)、『終わりよければすべてよし』(06)などのプロデュースをしている。 ● 土本典昭(映画作家) TSUCHIMOTO Noriaki 1928年生まれ。56年、岩波映画製作所に入社。一年後にフリーになり、羽仁進監督作品の編集を担当。PR映画『海に築く製鉄所』(59)の演出を経て、『ある機関助士』(62)で本格的にデビュー。『ドキュメント・路上』(63)、『パルチザン前史』(69)を発表し、注目を集める。71年の『水俣ー患者さんとその世界』にはじまる水俣病をドキュメントする映画を連作。『医学としての水俣病』三部作(75)、『不知火海』(75)、『水俣の図・物語』(81)など水俣病の実体に多面的に迫る秀作を相次いで監督、世界的に高い評価を得る。89年にはアフガニスタンにロケした『よみがえれカレーズ』を発表した。最新作は『みなまた日記─蘇る魂を訪ねて』(04)また2004年夏には大規模な回顧上映会「土本典昭フィルモグラフィー展 2004」が開催された。著書に「映画は生きものの仕事である」(未来社)など多数。 ● 鈴木一誌(グラフィックデザイナー) SUZUKI Hitoshi 1950年生まれ。大学在学中よりグラフィックデザイナー杉浦康平の事務所で働き、そのまま12年在籍する。85年に独立。ブックデザインを中心に現在に至る。主な仕事に「クロニック世界全史」(講談社)「戦後50年」(毎日新聞社)「JAPAN ALMANAC」(朝日新聞社)「大辞泉」(小学館)など。平成10年度講談社出版文化賞ブックデザイン賞受賞。映画関係のデザイン書籍としては「加藤泰作品集」(大和書房)「鈴木清順 全映画」(立風書房)「映画監督 中川信夫」(リブロポート)「映画を穫る 小川紳介」(筑摩書房)などがある。なお、デザイナーの仕事と併行して映画批評も執筆。「愛の映像、愛の退場」は81年のダゲレオ出版評論賞の優秀作となった。著書に「画面の誕生」(みすず書房)「ページと力」(青土社)、「映画の呼吸 澤井信一郎の監督作法」(ワイズ出版/澤井信一郎と共著)など。 ● 港千尋(写真家・批評家) MINATO Chihiro 1960年生まれ。多摩美術大学助教授。大学在学中にガセイ奨学金(アルゼンチン)を受け南米各地に滞在。85年よりパリを拠点として写真家、批評家として活動。98年、東京のNTTインターコミュニケーション・センター(ICC)で行われた「移動する聖地」展に森田裕之とのコラボレーション《記憶の庭》を出品。同年末にはパリで写真展を行った。写真集に「波と耳飾り」(新潮社)、「明日、広場で−ヨーロッパ1989-1994」など。著書に「群衆論」(リブロポート)、「考える皮膚」(青土社)、「注視者の日記」(みすず書房)、「記憶−「創造」と「想起」の力」、(講談社選書メティエ/サントリー学芸賞受賞)、「写真という出来事−クロニクル1988-1994」(河出書房新社)、「映像論−《光の世紀》から《記憶の世紀》へ」、(NHKブックス)、「自然まだ見ぬ記憶へ」(NTT出版)、「瞬間の山」(インスクリプト/以文社)、「群衆論」(筑摩書房)、「影絵の戦い-9・11以降のイメージ空間」(岩波書店)など。監督作品としてドキュメンタリー『チェンバレンの厨子甕』(06)がある。 |
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